一次輸送と配送・運送の違いとは

「車両や飛行機・船を移動手段にして物を運ぶ」ということに対して、皆さんならどのような表現を使いますか？
物流業界では荷物や人を運ぶことに対して、「一次輸送」「配送」「運送」という表現を使い分けています。
これらの言葉には、どんな意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「一次輸送」「配送」「運送」の使い分け方をご説明します。

一次輸送・配送・運送の違い

一次輸送

輸送とは、車・飛行機・船・列車などを使用して、人や物を長い距離にわたって運ぶことです。
「一次輸送」と表現されることも多く、輸送と一次輸送は同じ意味合いですが移動する手段によって呼び方が変わります。
車での輸送は「陸送」、飛行機での輸送は「空送」、船での輸送は「船送」です。
一次輸送は、物を運搬すること全般について使われるので、後にご説明する運送・配送も一次輸送の一部と言えます。

配送

配送とは、物流施設から一般家庭・小売店へ輸送することを指します。
家庭で通販を利用することが多くなった昨今、物流に関する用語の中でも多くの人にとって身近な言葉なのではないでしょうか。
インターネットで注文した商品は、まず、店舗から物流施設へ運ばれます。
そして各地の物流施設から自宅まで届く、この物流施設から自宅までの過程が配送です。
配送の「配」には、配るという意味があります。
配送は漢字の通り、一つの交通手段で色々な場所へ配ってまわることを意味します。

運送

運送とは、主にトラックなどの大きな車で移動しながら物を運ぶことです。
一次輸送には人を運ぶことや、車だけでなく移動手段として飛行機・船を使う場合も含まれます。
しかし、運送は車両で物を運ぶ場合に限定して使われるのです。
普段の会話の中では曖昧になりがちですが、物流業界ではしっかりとこれらの違いを分けています。

まとめ

物流業界においては、荷物の内容や移動手段によって、一次輸送・配送・運送には明確な違いがあります。
一次輸送は、車・船・飛行機を利用して荷物や人を運ぶこと全体を指すのです。
配送は、物流センターから家庭・小売店へ。
運送は、主にトラック・車両で荷物を運搬する場合にのみ使われます。
これらの違いを知っておくと、生活に関わりの深い物流について、一層理解が深まるのではないでしょうか。